MSIから、Z890チップセット搭載マザーボード「MAG Z890 TOMAHAWK WIFI II」が2026年9月11日に発売されます。
MSIが発表した国内価格は55,980円ですが、2026年9月5日にAmazonの商品ページを確認した時点では44,847円で表示されていました。
発売前にもかかわらず、メーカー発表価格より1万円以上安くなっている形です。
ただしAmazonの販売価格は変動するため、購入時には最新価格を確認してください。
そして、この製品で気になるのが「WIFI II」という名前です。
一見すると従来の「MAG Z890 TOMAHAWK WIFI」を強化した上位版に見えますが、スペックを比較すると単純な上位互換ではありません。
特にWi-Fi 7とThunderbolt 4については、旧モデルの方が高い仕様になっている部分があります。
では、新しいWIFI IIを選ぶ意味はあるのでしょうか。
この記事では、旧MAG Z890 TOMAHAWK WIFIとの違いを比較しながら、現在の実売価格も含めてどちらを選ぶべきか整理します。
MAG Z890 TOMAHAWK WIFI IIと旧モデルの違い
主な仕様を比較すると次のようになります。
| 項目 | MAG Z890 TOMAHAWK WIFI II | MAG Z890 TOMAHAWK WIFI |
|---|---|---|
| チップセット | Intel Z890 | Intel Z890 |
| CPUソケット | LGA1851 | LGA1851 |
| MSI発表価格 | 55,980円 | 発売時52,980円前後 |
| 実売価格の目安 | Amazonで44,847円※ | 3万円台から |
| 電源回路 | 16+1+1+1、90A SPS | 16+1+1+1、90A SPS |
| DDR5 | 最大9200+ MT/s OC | 最大9200+ MT/s OC |
| PCIe 5.0 x16 | ○ | ○ |
| M.2 | 4基 | 4基 |
| PCIe 5.0 M.2 | 1基 | 1基 |
| 5GbE LAN | ○ | ○ |
| Wi-Fi 7 | 160MHz・最大2.9Gbps | 320MHz・最大5.8Gbps |
| Thunderbolt 4 | 1基 | 2基 |
| Bluetooth | 5.4 | 5.4 |
※2026年9月5日にAmazonの商品ページで確認した価格。販売価格は変動する可能性があります。
CPUやメモリ、PCIe、M.2、電源回路など、PCの基本性能に関わる部分はかなり似ています。
大きな違いとして注目したいのが、Wi-Fi 7とThunderbolt 4です。
新型なのにWi-Fi 7は旧モデルの方が高スペック
少し意外なのがWi-Fi 7です。
WIFI IIももちろんWi-Fi 7に対応しています。
ただしMSI公式仕様では、160MHz幅で最大2.9Gbpsです。
一方、旧MAG Z890 TOMAHAWK WIFIはIntel Killer BE1750xを搭載し、320MHz幅、最大5.8Gbpsに対応しています。
つまりスペック上では、
Wi-Fi 7については旧モデルの方が上
という関係です。
WIFI IIは160MHz・最大2.9Gbps、旧モデルは320MHz・最大5.8GbpsとMSI公式仕様にも記載されています。
ただし、ここは数字だけを見て判断する必要はありません。
最大5.8Gbpsを活用するには、320MHz幅に対応したWi-Fi 7ルーターや適切な通信環境が必要です。
一般的なインターネット利用やオンラインゲームであれば、WIFI IIの最大2.9Gbpsでも十分なケースが多いでしょう。
そのため、
「Wi-Fi 7を最大限活用したい」
という人には旧モデルが魅力的ですが、無線LAN性能を最優先しないのであれば、WIFI IIでも大きな問題にはなりにくいでしょう。
Thunderbolt 4も2基から1基へ
もうひとつ分かりやすい違いがThunderbolt 4です。
旧MAG Z890 TOMAHAWK WIFIは、背面にThunderbolt 4を2基搭載しています。
一方WIFI IIは1基です。
Thunderbolt 4は最大40Gbpsのデータ転送に対応し、外付けSSDやドッキングステーション、高解像度ディスプレイなどを接続できます。
MSI公式仕様でも、旧モデルが2基、WIFI IIが1基となっています。
Thunderbolt機器をほとんど使わない人なら、大きな差ではありません。
しかし、
- Thunderboltドック
- 高速外付けSSD
- 高解像度ディスプレイ
- クリエイター向け周辺機器
などを複数接続する場合は、旧モデルの2基構成が有利です。
この点からも、WIFI IIは旧モデルの完全な上位モデルではないことが分かります。
ではWIFI IIは何が魅力なのか
ここまで見ると、
「それなら旧モデルを買えばいいのでは?」
と思うかもしれません。
ただ、WIFI IIそのものの基本性能が低いわけではありません。
Intel Z890チップセットとLGA1851ソケットを採用し、Intel Core Ultraプロセッサー(シリーズ2)に対応。
16+1+1+1フェーズ、90A SPSの電源回路を搭載しています。
さらに、
- DDR5 9200+ MT/s OC
- PCIe 5.0 x16
- PCIe 5.0対応M.2×1
- PCIe 4.0対応M.2×3
- 5GbE LAN
- Wi-Fi 7
- Thunderbolt 4
などを備えています。
ハイエンド寄りのゲーミングPCを組みたい人にとって、必要な機能はかなりそろっています。
EZ DIYで組み立てやすい
WIFI IIでMSIが強くアピールしているのが「EZ DIY」です。
代表的な機能として、
- EZ PCIe Release
- EZ M.2 Shield Frozr II
- EZ M.2 Clip II
- EZ Antenna
などがあります。
たとえばEZ PCIe Releaseは、ボタン操作でPCIeカードのロックを解除しやすくする機能です。
最近のグラフィックスカードは大型化しているため、GPUを装着するとPCIeスロットのロック部分へ指が届きにくくなる場合があります。
またM.2 SSDについても、ネジを使わず装着・取り外ししやすい設計です。
頻繁にパーツ交換をする人だけでなく、初めて本格的な自作PCを組む人にも便利な機能です。
黒基調でシンプルなPCを組みやすい
MAG Z890 TOMAHAWK WIFI IIは、派手なLED装飾を前面に押し出したマザーボードではありません。
MSIも国内発表で、LED装飾をなくした黒基調のデザインを特徴として挙げています。
そのため、
「ゲーミングPCだからといって全部光らせたくない」
という人には合わせやすいデザインです。
必要であればARGB対応パーツなどを組み合わせることもできるので、自分好みの構成にしやすいでしょう。
Amazonで44,847円なら評価は変わる?
今回の記事で一番重要なのはここです。
MSIが発表したWIFI IIの価格は55,980円です。
しかし2026年9月5日にAmazonの商品ページを確認した時点では、44,847円で表示されていました。
一方、旧MAG Z890 TOMAHAWK WIFIは、3万円台前半〜半ばまで価格が下がっている販売店があります。
価格.comでは2026年9月4日時点の最安値として33,980円が確認されています。
仮に、
WIFI II:44,847円
旧モデル:33,980円
で比較すると、差は約1.1万円です。
これなら、WIFI IIの評価は発売時価格55,980円で比較する場合とはかなり変わります。
発売時価格では旧モデルとの価格差が2万円前後になる可能性がありましたが、4万円台半ばなら「最新モデルだから割高すぎる」という印象はかなり薄くなります。
特に、
- Thunderbolt 4は1基で十分
- 320MHzのWi-Fi 7を使う予定がない
- これから新しくPCを組む
- 新しい流通モデルを選びたい
という人なら、44,847円前後のWIFI IIは十分購入候補になります。
それでも旧モデルのコスパは高い
一方、旧モデルが3万円台で買えるなら、コストパフォーマンスの高さは無視できません。
しかも旧モデルは単に安いだけではなく、
- Wi-Fi 7が320MHz
- 最大5.8Gbps
- Thunderbolt 4×2
という、WIFI IIより高い仕様も持っています。
つまり、
「旧型だから妥協して安い」のではなく、「一部仕様はむしろ旧モデルの方が良くて、さらに安い」
というのがポイントです。
旧モデルが3万円台前半〜半ばで販売されているなら、かなり有力な選択肢でしょう。
WIFI IIがおすすめな人
MAG Z890 TOMAHAWK WIFI IIがおすすめなのは、
- これから新しくZ890環境を組む
- 4万円台半ばなら購入したい
- 5GbEを使いたい
- PCIe 5.0 SSDを使いたい
- Thunderbolt 4は1基あれば十分
- 320MHz Wi-Fi 7までは必要ない
- 組み立てやすさを重視したい
- 新しい流通モデルを選びたい
という人です。
特にAmazonで4万円台半ばを維持しているなら、発売時価格から考えるよりも選びやすい製品です。
旧MAG Z890 TOMAHAWK WIFIがおすすめな人
一方、旧モデルがおすすめなのは、
- できるだけ予算を抑えたい
- 3万円台でZ890マザーボードを探している
- Thunderbolt 4を2基使いたい
- 320MHz対応Wi-Fi 7を活用したい
- 最新モデルであることにこだわらない
という人です。
特にWi-Fi 7とThunderbolt 4を重視するなら、旧モデルの方が仕様面でも魅力があります。
浮いた1万円前後をCPUやメモリ、SSD、CPUクーラーなどへ回すのもよいでしょう。
発売前のAmazon購入では販売元も確認したい
MAG Z890 TOMAHAWK WIFI IIの国内正式発売日は2026年9月11日です。MSI Japanは価格55,980円として国内発売を発表しており、3年間の製品保証も案内しています。
一方で、Amazonでは発売日前から商品ページが存在し、MSI発表価格より安い価格が表示されています。
購入する場合は価格だけでなく、
- 販売元
- 発送元
- 国内正規品か
- メーカー保証の対象になるか
- 到着予定日
なども確認しておくと安心です。
MAG Z890 TOMAHAWK WIFI IIと旧モデル、結局どっち?
最後に整理すると、単純に「新しいWIFI IIを買えば間違いない」という関係ではありません。
Wi-Fi 7とThunderbolt 4については、
旧モデルの方が高スペックです。
旧モデルは320MHz・最大5.8GbpsのWi-Fi 7とThunderbolt 4×2に対応しています。
一方WIFI IIは160MHz・最大2.9Gbps、Thunderbolt 4×1です。
ただし価格については状況が変わっています。
MSI発表価格は55,980円ですが、2026年9月5日にAmazonで確認した価格は44,847円。
この価格なら、旧モデルとの差は約1万円程度まで縮まります。
そのため現時点では、
最新モデルを4万円台半ばで買えて、Wi-Fi 7やThunderbolt 4の仕様差が気にならないならWIFI II。
3万円台で購入でき、Wi-Fi 7やThunderbolt 4も重視するなら旧モデル。
という選び方がおすすめです。
どちらも基本性能の高いZ890マザーボードなので、最後は現在の販売価格と、自分が必要とする接続機能を比較して選ぶのがよいでしょう。
Amazonなどの販売価格は変動するため、購入前には必ず最新価格を確認してください。



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