冬になると気になる室内の乾燥。加湿器を選ぶとき、加湿力だけでなく電気代やお手入れの簡単さも気になりますよね。
2026年9月に発売されたドウシシャの「ゴリラのゴリ霧中」は、最大約1,000mL/hというパワフルな加湿力が特徴のスチーム式加湿器です。
一方、定番のスチーム式加湿器として人気の象印からも、2026年モデル「EE-DG50」が登場しています。
どちらも水を加熱して蒸気を発生させる方式ですが、実は得意な使い方が大きく異なります。
結論からいうと、短時間で一気に加湿したいならゴリラのゴリ霧中、長時間の使いやすさや湿度の自動調整を重視するなら象印EE-DG50がおすすめです。
この記事では、メーカー公式仕様をもとに、加湿量・電気代・タンク容量・お手入れ・安全性を比較します。
ゴリラのゴリ霧中と象印EE-DG50の違いを比較
まずは両製品の主な仕様を一覧で確認しましょう。
| 比較項目 | ゴリラのゴリ霧中 | 象印 EE-DG50 |
|---|---|---|
| メーカー | ドウシシャ | 象印 |
| 発売年 | 2026年 | 2026年 |
| 加湿方式 | スチーム式 | スチーム式 |
| 最大加湿量 | 約1,000mL/h | 480mL/h |
| 通常の強運転 | 約500mL/h | 480mL/h |
| 水タンク容量 | 約2.8L | 4.0L |
| 連続加湿時間(強) | 約5.5時間 | 約8時間 |
| 立ち上げ時消費電力 | 1,150W | 985W |
| 加湿時消費電力(強) | 400W | 410W |
| 対応畳数(プレハブ洋室) | 約14畳 | 約13畳 |
| 対応畳数(木造和室) | 約8.5畳 | 約8畳 |
| 自動湿度調整 | 公式仕様に記載なし | あり |
| クエン酸洗浄モード | あり | あり |
| 本体質量 | 約2.3kg | 約2.9kg |
※ゴリラの最大約1,000mL/hは、1時間限定の「熱帯雨林モード」の値です。象印の連続時間は室温20℃・満水時のメーカー測定条件に基づきます。
表を見ると、最大加湿量ではゴリラのゴリ霧中が優勢ですが、タンク容量や連続運転時間では象印が上回っています。
どちらが優れているというより、短時間の集中加湿と、長時間の安定加湿という設計思想の違いがあるのです。
違い① 加湿力|最大1,000mL/hのゴリラは本当にすごい?
ゴリラのゴリ霧中は「熱帯雨林モード」が特徴
ゴリラのゴリ霧中には、4種類の運転モードが搭載されています。
- 熱帯雨林モード:約1,000mL/h
- 強モード:約500mL/h
- 弱モード:約300mL/h
- おやすみモード:約150mL/h
最も特徴的なのが、通常の強モードの約2倍の加湿量を実現する「熱帯雨林モード」です。
例えば、暖房をつけて乾燥した部屋で、短時間に湿度を上げたい場面に向いています。
さらに、ドウシシャは運転開始から約15分で加湿を始めるとしています。
ただし注意したいのは、1,000mL/hの運転は1時間限定であり、長時間この加湿量を維持するものではないということです。
通常の強運転は約500mL/hなので、常用時の加湿能力は象印EE-DG50と近い水準になります。
象印EE-DG50は安定した加湿が得意
象印EE-DG50の定格加湿能力は480mL/hです。
ゴリラの熱帯雨林モードと比べると小さく見えますが、通常の強運転同士なら差は約20mL/hしかありません。
そのため、普段のリビングや寝室で使う場合、最大加湿量の数字だけで大きな性能差があるとは判断できません。
また、象印には湿度センサーと室温センサーを利用した自動加湿機能があります。
室内の状態に合わせて加湿を調整できるので、毎回自分で運転モードを切り替える手間を減らせます。
加湿力の結論:
- 乾燥した部屋を一気に加湿したい:ゴリラのゴリ霧中
- 適度な湿度を保ちながら日常的に使いたい:象印EE-DG50
なお、加湿しすぎると窓や壁に結露が発生する可能性があります。特にゴリラの熱帯雨林モードを使う場合は、室内湿度を確認しながら運転するのがおすすめです。
違い② 電気代|毎日使うとどちらが安い?
スチーム式加湿器は水を加熱するため、電気代が気になるところです。
それぞれの消費電力を比較してみましょう。
ゴリラのゴリ霧中の電気代
ゴリラのゴリ霧中の消費電力は以下のとおりです。
| 運転モード | 消費電力 | 1時間あたりの電気代目安 |
|---|---|---|
| 熱帯雨林 | 750W | 約23.3円 |
| 強 | 400W | 約12.4円 |
| 弱 | 280W | 約8.7円 |
| おやすみ | 140W | 約4.3円 |
※電力料金目安単価31円/kWhとして、各モードの消費電力から計算した理論値です。加湿開始までの立ち上げ電力は含みません。
立ち上げ時の消費電力は1,150Wですが、メーカーによると、この高出力運転は約15分で、その後は選択したモードの消費電力に切り替わります。
つまり、1,150Wで何時間も運転し続けるわけではありません。
熱帯雨林モードは電力を多く使いますが、短時間の集中加湿に利用する機能です。
象印EE-DG50の電気代
象印EE-DG50の消費電力は、湯沸かし立ち上げ時が985W、加湿時が410Wです。
加湿時の410Wを基準に計算すると、1時間あたり約12.7円になります。
通常の強運転同士なら、ゴリラの約12.4円と大きな差はありません。
1日6時間、30日間使った場合は?
両製品の通常の強運転時の消費電力を使って試算すると、次のようになります。
| 製品 | 1時間の目安 | 6時間×30日の目安 |
|---|---|---|
| ゴリラのゴリ霧中(強) | 約12.4円 | 約2,232円 |
| 象印EE-DG50(強) | 約12.7円 | 約2,288円 |
※加湿運転中の定格消費電力が一定と仮定した単純試算です。立ち上げ時の電力、再加熱、給水・停止時間、自動湿度調整による消費電力の変化は含みません。実際の月額電気代を示すものではありません。
この条件では、通常の強運転時の電気代にほとんど差はありません。
ただし、ゴリラは強運転時の連続加湿時間が約5.5時間なので、6時間続けて使うには途中で給水が必要になる場合があります。
また、象印は自動加湿機能があるため、室内の湿度によって実際の消費電力も変化します。
電気代の結論:通常の強運転ではほぼ互角。電気代を抑えたい場合は、どの運転モードを何時間使うかが重要です。
最大加湿量の数字だけで「ゴリラは電気代が2倍かかる」と考えるのは正確ではありません。
違い③ タンク容量|長時間使うなら象印が便利
給水回数を減らしたい人にとって重要なのが、タンク容量と連続加湿時間です。
ゴリラのゴリ霧中は約2.8Lのタンクを搭載し、強運転で約5.5時間使えます。
一方、象印EE-DG50は4.0Lのタンクを搭載し、強運転で約8時間の連続加湿が可能です。
例えば、夜11時から朝7時までの8時間使いたい場合、象印ならメーカー公表条件では強運転で対応できます。
ゴリラの場合、強運転のままでは途中で水がなくなる可能性があります。
もちろん、ゴリラにも弱モードやおやすみモードがあるため、使用時間を優先して運転方法を選ぶことはできます。ただし、その分加湿量は小さくなります。
長時間の加湿や給水回数の少なさを重視するなら、象印EE-DG50が有利です。
違い④ お手入れ|どちらもフィルター不要で掃除しやすい
加湿器は毎日使うものだからこそ、掃除のしやすさも重要です。
ゴリラのゴリ霧中は、内部の段差を抑えた広口構造を採用しています。底まで手が届きやすく、汚れを落としやすい設計です。
象印EE-DG50も、広口のフッ素加工容器を採用しています。
さらに両製品とも、クエン酸を使って内部を洗浄できるモードを搭載しています。
| 比較項目 | ゴリラ | 象印 |
|---|---|---|
| フィルター掃除 | 不要 | 不要 |
| 広口容器 | あり | あり |
| クエン酸洗浄モード | あり | あり |
| 内部の特徴 | 段差の少ない構造 | フッ素加工容器 |
どちらもフィルターを洗ったり交換したりする手間が少ない点は魅力です。
ただし、スチーム式だから掃除が不要というわけではありません。水道水に含まれるミネラルによって白い汚れが付着するため、定期的な洗浄は必要です。
お手入れのしやすさは両製品とも優秀で、大きな優劣はつけにくいでしょう。
違い⑤ 安全性|子どもやペットのいる家庭では?
両製品は水を加熱するスチーム式です。そのため、蒸気や内部のお湯によるやけどには注意が必要です。
ゴリラのゴリ霧中には、チャイルドロック、転倒オフスイッチ、温度ヒューズ、マグネットプラグなどが搭載されています。
一方、象印EE-DG50には、チャイルドロックに加えて、ふた開閉ロックと転倒湯もれ防止構造があります。
特に違いがあるのは、転倒時の対応です。
ゴリラの転倒オフスイッチは、転倒時に運転を停止させるための仕組みです。
象印の転倒湯もれ防止構造は、倒れた際のお湯の流出を抑えることを目的としています。
ただし、象印でもお湯がまったく漏れないわけではありません。
小さな子どもやペットのいる家庭では、機能の有無にかかわらず、手が届かず、倒しにくい安定した場所に設置することが大切です。
転倒時のお湯漏れ対策を重視するなら、象印EE-DG50の方が安全面の仕様が充実しています。
違い⑥ 寝室で使うならどちらがいい?
寝室で使う場合は、加湿量だけでなく運転音や連続時間、操作性も重要です。
ゴリラのゴリ霧中には、おやすみモードと操作音を消す機能があります。就寝中の使用を考慮した設計です。
一方、象印EE-DG50は、加湿中の運転音が約30dBと公表されています。さらに湯沸かし音セーブモードや、入・切タイマーも搭載しています。
象印は強運転で約8時間使用できるため、夜間の給水を減らしたい人にも向いています。
ただし、ゴリラの運転音について、同じ測定条件で比較できる具体的な数値は確認できませんでした。そのため、静音性能を単純な数値で優劣判定することはできません。
寝室での総合的な使いやすさでは象印が有力ですが、短時間だけ使いたい場合にはゴリラのおやすみモードも選択肢になります。
ゴリラのゴリ霧中のメリット・デメリット
メリット
- 最大約1,000mL/hの集中加湿ができる
- 約15分で加湿を開始できる設計
- 通常運転の加湿量も十分ある
- フィルター不要で掃除しやすい
- 4種類の運転モードを使い分けられる
- シンプルな外観とユニークな演出がある
デメリット
- 熱帯雨林モードは1時間限定
- 強運転での連続使用時間は約5.5時間
- 最大加湿時は電力消費が大きい
- 湿度センサーによる自動加湿は公式仕様で確認できない
- 加湿しすぎによる結露に注意が必要
特に魅力なのは、乾燥が気になったタイミングで短時間に加湿できること。
帰宅後や暖房を入れた直後など、集中的に加湿したい使い方と相性がよいでしょう。
象印EE-DG50のメリット・デメリット
メリット
- 4.0Lの大容量タンク
- 強運転で約8時間の連続加湿
- 湿度・室温センサーによる自動加湿
- フィルター不要でお手入れが簡単
- 転倒湯もれ防止構造を搭載
- 湯沸かし音セーブモードがある
デメリット
- 最大加湿量ではゴリラの熱帯雨林モードに及ばない
- 立ち上げ時には湯沸かし時間が必要
- スチーム式なので電力消費に注意が必要
- 本体サイズ・重量がゴリラより大きい
象印EE-DG50の魅力は、毎日の運転を管理しやすいことです。
湿度調整や給水回数をできるだけ気にせず、寝室やリビングで長時間使いたい人に適しています。
結局どっちがおすすめ?使い方別に選ぶ
ここまでの違いを、生活シーンに合わせて整理すると次のようになります。
| 使い方・重視すること | おすすめ |
|---|---|
| 短時間で一気に加湿したい | ゴリラ |
| 帰宅後の乾燥対策 | ゴリラ |
| 長時間の連続加湿 | 象印 |
| 就寝中の給水回数を減らしたい | 象印 |
| 湿度調整を自動化したい | 象印 |
| お手入れの簡単さ | どちらも候補 |
| 通常強運転の電気代 | ほぼ互角 |
| 転倒時のお湯漏れ対策 | 象印 |
| 本体の軽さ | ゴリラ |
ゴリラのゴリ霧中がおすすめな人
乾燥した部屋を短時間で加湿したい人におすすめです。
特に、加湿器を一日中動かすのではなく、必要なタイミングで集中的に使いたい人に向いています。
象印EE-DG50がおすすめな人
リビングや寝室で長時間使いたい人におすすめです。
自動湿度調整、連続運転時間、転倒時の安全対策を重視する場合も、象印が有力な選択肢になります。
今使っている加湿器から買い替える必要はある?
すでに使っている加湿器で室内の湿度を適切に保てており、お手入れや給水にも不満がないなら、急いで買い替える必要はありません。
一方、加湿開始までの時間が長い、給水が頻繁に必要、掃除が面倒といった不満があるなら、今回の2機種を検討する価値があります。
よくある質問
ゴリラのゴリ霧中はずっと1,000mL/hで加湿できますか?
いいえ。最大約1,000mL/hの熱帯雨林モードは1時間限定です。
通常の強モードは約500mL/hとなります。
ゴリラのゴリ霧中と象印ではどちらが電気代が安い?
通常の強運転時は、ゴリラが400W、象印EE-DG50が410Wなので、消費電力はほぼ同じです。
ただし、立ち上げ時や自動運転時の消費電力、運転時間によって実際の電気代は異なります。
ゴリラのゴリ霧中は寝室でも使えますか?
おやすみモードが搭載されているため、寝室での使用も考慮されています。
ただし、強モードでは約5.5時間の連続加湿となるため、長時間の使用を考える場合は運転モードに注意してください。
象印EE-DG50は掃除が面倒ですか?
フィルター不要の広口容器を採用しており、お手入れしやすい設計です。
クエン酸洗浄モードもありますが、水アカなどの定期的な掃除は必要です。
どちらも小さな子どもがいる家庭で使えますか?
どちらもチャイルドロックなどの安全機能を備えています。
ただし、スチーム式は高温のお湯や蒸気を使用するため、子どもが触れたり倒したりしない場所に設置する必要があります。
まとめ|加湿スピードか、長時間の使いやすさかで選ぼう
ゴリラのゴリ霧中と象印EE-DG50は、どちらもスチーム式で衛生面やお手入れのしやすさに配慮した加湿器です。
しかし、特徴は大きく異なります。
ゴリラのゴリ霧中は、最大約1,000mL/hの熱帯雨林モードによって、短時間で一気に加湿できることが魅力です。
一方、象印EE-DG50は4.0Lのタンク、約8時間の連続加湿、自動湿度調整など、長時間の使いやすさが充実しています。
短時間で乾燥対策をしたいならゴリラ、毎日の加湿を手間なく続けたいなら象印。
この違いを基準に、使う部屋や生活スタイルに合った加湿器を選んでみてください。
最新の販売状況は、各通販サイトで確認できます。
参考資料
※本記事は2026年10月17日時点のメーカー公表情報をもとに作成しています。実機を同一条件で測定した独自レビューではありません。





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